
入社してみて思っていた仕事と違う。
もっと刺激的な仕事がしたい。
スキルが身に着く仕事が良い。
転職するなら第二新卒を利用したい。
いまは「3年で3割の新卒が辞めてしまう」といわれている時代です。
そのなかで、22歳~25歳までのいわゆる「第二新卒」と呼ばれる年代は企業からも注目されています。
第二新卒として未経験でSEに転職することを検討してみたけど、いきなり専門性の高いSEに転職することは可能なのか不安に思う人は少なくありません。
ここでは、業界未経験の人が第二新卒枠でSEに転職することが可能なのか、SEという職種の紹介、具体的な転職ルートなどを詳しく紹介しています。
いまの勤め先に不満がある、想像と違ったと感じていて転職を考えている人はぜひご一読ください。
第二新卒はボーナス期間!動くならいま!
近年はSEへ未経験から転職する人が少なくありません。
多くの業種でも同じですが、基本的に未経験での転職は若ければ若いほど有利とされています。
その点、第二新卒はまだまだ若いですのでSEへの転職は十分に有利ということができます。
第二新卒は入社後3年以内(22~27歳がメイン)
大学院、大学、高校、専門学校などを卒業した後に就職したものの、何かしらの理由で3年以内に離職して転職活動をしている人のことを「第二新卒」と呼びます。
転職業界ではほかにも「新卒」「既卒」といった言葉があり、それぞれ意味が異なります。
「新卒」は学校を卒業したばかり、もしくは見込みの状態で就職活動をしている人のことを指します。
「既卒」は学校卒業後、就職せず3年以上経過してしまっている状態の人のことを指します。
企業の研修で文系・未経験でもSEになれる
SEというと、理系のイメージが強いかもしれませんが、実際に働いているSEの中には文系出身の方も多いです。
また、未経験からスタートしている人も非常に多く、まったく畑違いの学部から入社して研修を受けて一人前になっていくSEがたくさんいます。
SEはクライアントの交渉やプロジェクトメンバーとの相談や、ドキュメントや仕様書の作成といった文系的な要素も多いので、自分が文系であるとか、未経験であるといったことは気にしないでも良いといえるでしょう。
SE業界は人手不足なので転職しやすい
SE業界は現在、慢性的な人手不足が続いています。
経済産業省の調査によるとIT業界全体として人材不足は深刻化していることがわかります。
具体的にはすでに17万人が不足しており
このため文部化科学省はIT業界への人材流入促進を目的として、2020年以降に小学校でのプログラミング教育の必修化を盛り込んだ学習指導要領を発表しています。
このことからもSE業界はとても転職を狙いやすいということがわかると思います。
企業が第二新卒を欲しがる2つの理由
企業が第二新卒を求める理由は大きく次の2つがあります。
- 社会人としてのマナー・仕事の進め方などを一通り知っている
- 若さと素直で仕事を吸収できる
1つずつ見ていきましょう。
社会人としてのマナー・仕事の進め方などを一通り知っている
第二新卒はすでに社会人としてのマナーや、基本的な仕事の進め方などを新人研修で学んできていると考えられます。
そのため、企業は新人研修に教育コストをかけずに一気に業務内容の研修に進むことができます。
新人を一から育てる余裕がない企業にとって第二新卒は「育てやすい新人」であり、積極的に雇用しようと考えられる傾向があるのです。
若さと素直で仕事を吸収できる
学校卒業から3年以内ということもあり、第二新卒はまだまだ若手の部類に入ります。
そのため、まだまだ新しいことを吸収できる年代と考えられます。
下手に経験を積んでしまっていると経験値と先入観からなかなか仕事を覚えられないという人がいますが、第二新卒はそういう心配がありません。
SEの仕事内容とキャリアをやさしく解説!
SEが自分のやりたい仕事なのかどうかを判断するためにも、仕事内容を確認するのは大切です。
ここではSEの仕事内容を見ていきましょう。
SEの仕事は「システム開発」と「管理」がメイン
SEは「システム開発」をしながらプロジェクトを「管理」をしていくのが主な仕事になります。
まず、システム開発というとどのようなことをしていくのか見ていきます。
大きく分けるとシステム開発は6つのフェーズに分けることができ、それぞれのフェーズでやることが異なります。
工程 | 業務内容 | SE担当 |
---|---|---|
要求分析 | 顧客の要求を聞き出し、分析することで問題点、ニーズを明確化する。 | ◯ |
要件定義 | 要求分析を元にシステムとしてどのように問題を解決するのかを検討する。 | ◯ |
設計 | システムを構築するために必要な機能を決定し、各機能をプログラミングでどのように実現するのかを決定する。 | ◯ |
開発 | 設計書を元にプログラミングしていく。 | △ |
テスト | プログラムが正しく動くのかをテストで確認していく。 | ◯ |
導入 | 完成したシステムを顧客に引き渡す。 | ◯ |
上記の表を見ても分かるとおり、SEが関わるのは「開発」以外のフェーズすべてということになります。
しかし、これも一概にすべてのSEが同じというわけではありません。
会社によってはSEでも開発フェーズでプログラミングをすることがあります。
中小企業になるほどその傾向は強いといえるので、プログラミングをバリバリしたいという場合には中小企業のほうが向いているといえるでしょう。
続いて管理の仕事は、プロジェクトメンバーの取りまとめをしていくことになります。
システム開発は小規模でも数人、大規模になると数百人の人間がプロジェクトに関わっていきます。
大手SIerともなると、プロジェクトメンバーに下請け、孫請け、ひ孫受けのメンバーが入ってくることもあり、それぞれのチームメンバーをまとめる必要があります。
主にはプロジェクトのスケジュール管理がメインですが、問題があれば解決しながらプロジェクトを円滑に進めていくことが必要です。
大手SIerのSEともなると新人でいきなり100人規模のチームを管理することもあります。
ちなみに大手SIerにはSE以外にも複数の職種がありますので、全体像を掴みたい方はこちらの記事を参考にしてください。
開発者からプロジェクトマネージャーを目指すのが王道
SEの一般的なキャリアパスとしては、開発者として経験を積みながら徐々に管理業務を増やしていき、
- チームリーダー
- プロジェクトリーダー
- プロジェクトマネージャー
というようにステップアップしていくことになります。
プロジェクトマネージャーともなると、
- メンバーの増員
- 予算管理
- 全体スケジュールの管理
SEになるメリットとデメリット
転職する職種のメリットとデメリットを把握しておくことは非常に大切です。
メリットがデメリットを上回らないようであれば、転職は考え直したほうが良いといえます。
じっくり比較検討してみてください。
SEになるメリット
メリットは大きく見ると、
という点が挙げられます。
刺激的でやりがいのある業務
IT業界は常に新しい技術や理論が出てくるため、非常に刺激的な職業といえます。
先程も説明したとおり、大規模プロジェクトになれば数百人という規模のメンバーと仕事をすることになるので、いろいろなスキルを求められます。
自分の能力を最大限に発揮しながら働くことができるといえるでしょう。
オープンな職場で働ける
IT業界は他の業界と比べると比較的若い業界であるため、古い風習のようなものがあまりありません。
職場にもよりますが、フレックス制で遅めに出社するということも可能ですし、私服で働けるという会社もあります。
また、仕事ができれば若手でもどんどん上を目指せる業界でもあるのが特徴でしょう。
多くの人と関わりながら仕事ができる
IT業界というとパソコンばかり見ているイメージがあるかもしれませんが、意外にも人と関わっている時間が長いです。
プロジェクトはすべてのフェーズで人と人が連携しながら進めていくので、たくさんの人と関わりながら仕事をするのが好きという人には向いている仕事といえます。
給料が良い
比較的給料面で優遇されているというのもSEのメリットでしょう。
とくにベンチャー系は忙しい代わりに給料面はとても良いです。
さらに、残業も多い傾向があるため、残業代も出るのであればより多くの収入が見込めます。
SEになるデメリット
デメリットとしては
ということが挙げられます。
残業が比較的多い
IT業界は残業が他業種と比べると多いという傾向があります。
平成26年賃金構造基本統計調査によると、男性SEの平均残業時間は22時間、女性SEは20時間となっています。
これは、看護師(女性)の7時間、美容師(男性)の15時間と比較しても多めであることがわかります。
どうしてもプロジェクトが遅延してしまうと残業で取り戻す必要があるため、SEの残業時間は多い傾向があります。
時間外でも仕事に関する勉強をする必要がある
常に新しい情報、技術の情報をインプットしていないと、周りの話についていけない、仕事ができないということがあります。
そのため、休日であっても仕事関係の情報を集めたりする必要があります。
こういってしまうと大変に聞こえるかもしれませんが、できるSEは日常の中でそういった情報収集をルーチンとして行っているので、全員が苦にしているというわけではありません。
せっかく覚えた技術が陳腐化することがある
技術には流行り廃りがあるので、去年まではとても注目されていた技術が今年はさっぱり使われなくなったということがしばしば起こります。
しかし、JavaやC++などの長く使われているメジャーな技術はなかなか廃れずにずっと需要(仕事)があるものもあります。
SEに向いている人の特徴
SEに向いている人の特徴は
です。
1つずつ紹介していきます。
情報収集能力が高い
SEの仕事は何をやるにも問題が多く、調べ物が必然的に多くなります。
そのため、必要最低限の情報収集力がないと仕事になりません。
問題があったときに的確にインターネットや書籍から情報を得ることができないと、なんでもかんでも周りに聞くことになってしまいます。
常に最新情報を仕入れて勉強できる
トレンドに敏感で新しい情報を仕入れることができるということは、SEという職業で必要な資質です。
最新情報を仕入れることで、より効率の良い技術、プロジェクトの進め方を導入してチームの生産性を上げることができるようになります。
ある程度の残業にも耐えられる気力と体力がある
近年は36協定によって残業の規制が行われるようになってきているので、昔のように残業100時間、200時間という会社は少なくなってきているとは思います。
しかし、プロジェクト次第では終電で帰る、休日に出勤するということが起こりえます。
そういったときに耐えられるだけの体力と気力があることは非常に重要な資質であるといえるでしょう。
SEとしてやっていく覚悟がある
説明してきたように、SEという仕事は決して楽な仕事ではありません。
とくに第二新卒で入るとなると、一般の新卒よりはしばらく頑張って業界知識をインプットして自分のスキルを磨く必要があるでしょう。
それも、日中は通常業務をこなしながらです。
ときには残業もありますし、休日出勤をすることもあるかもしれません。
そういうときに音を上げないだけの「覚悟」を持っていることは大切です。
採用担当者が第二新卒をチェックするポイント
SIerの採用担当者は第二新卒を次の観点でチェックしています。
- またすぐに辞めるのではないか?
- どうして辞めたのか
順に紹介していきます。
またすぐに辞めるのでは?
第二新卒ということは、前の会社を辞めてきているということです。
一度会社を辞めた人が、また辞めてしまうのではないかという目で見られてしまうのは仕方のないでしょう。
ポイントは志望動機で自分がすぐに辞めるタイプの人間ではないということ、新しい会社で長期的な展望を持っているということをアピールすることです。
人間関係の構築に問題があるのでは?
人付き合いが問題で辞めたとなると新しい職場でも問題を起こしてしまうのではないかと思われてしまいます。
「人間関係がうまく行かなくて辞めました」というような退職理由は微妙なニュアンスで悪い印象を持たれてしまう可能性が高いです。
たいてい、人間関係の問題では一方的に悪いということはなく、両者に問題があったのでは?と考えられることが多いためです。
22才〜25才のSE未経験者がSEに転職するおすすめは研修に強い企業へ就職すること
第二新卒であれば研修をして育ててくれる企業が多くあります。
そのため研修をしてもらって一人前のSEを目指すという方法が最短かつ効率的に転職できる方法といえます。
そのときに大切となるのが「情報」です。
具体的には
- 若手の育成に注力していき企業
- 働きやすい企業
- 育成の内容
です。
じつはこの情報を多く持つのが転職エージェントのコンサルタントです。
コンサルタントは転職者の経歴やプロフィール、希望する条件などをヒアリングしたうえで、条件に合う企業を提案してくれるサービスです。
転職が成功したら紹介先の企業から成功報酬をもらう仕組みのため、転職者は無料で利用できます。
気に入った企業があれば転職エージェントのコンサルタントが
- 転職者代わってエントリー(応募)
- 面接の日程調整
- 待遇面などの条件交渉
を代行してくれます。
さらに、内定後の現在働いている企業での円満退社のお手伝いなどもしっかりサポートしてくれるので安心して任せることができます。
おすすめは次の転職エージェントです。
最近では転職活動を誰にも相談せず、頼らず進める人が多いです。
しかし求人情報だけでは自分にぴったりの転職先を見つけることは不可能です。
じつは転職に失敗する人の8割は独りよがりに進めることが原因です。
もちろんハズレなエージェントに当たると思うように進まないこともあります。
転職のようにリスクが高い選択をする場合は最低2つの転職エージェントを利用することが鉄則です。
まとめ
IT業界は慢性的な人手不足であり、未経験でも第二新卒であればSEへの転職は十分に可能です。
企業も第二新卒をメリットがあるため、積極的に採用しているところもあります。
SEに転職するうえでのメリットとデメリットをしっかり比較して、自分がSEとして働いていくことができるのかを確認しておきましょう。
転職というのは自分の人生を左右する大きなイベントですので、次こそは長期で働くことのできる企業と出会えるように最大限の努力が必要とされます。
転職エージェントをうまく利用しながら自分にぴったりの企業を見つけましょう。
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