
システムエンジニアってなんかかっこいい!
横文字だし!ITだし!イケてそう!
果たして本当でしょうか?
今回は、そんな意見に現役のシステムエンジニアである霞が関SEせいやの考えをお話しします。
システムエンジニア=IT=GAFAではない

システムエンジニアってかっこいいよね!なんかIT系だし!
googleとかFacebookみたいなもんか!
って思ってたら大間違いです。
彼らとシステムエンジニアの大きな違いは、この世に全くない新しいサービスを生み出すか否か。
正確には彼らも既存サービスの改良から始まってはいるんですが、今や規模・質どれをとっても世界に類を見ないサービスを世界中に展開していますよね。
そんな彼らとは違い、システムエンジニアは「こんなのが欲しい!」って言っている企業に対して「じゃあこれどうぞ」って作ってあげるのが仕事。
ニーズがあるものを作るから安定して稼げますし、労力が無駄になることもない。
だけど、作ったものが爆発的な人気を博して世界で唯一の存在になることもないのです。
システムエンジニアは求められる仕事

システムエンジニアってかっこいいよね~
エンジニアだし、コミュ力より技術力!って感じ!
これも大きな間違いです。システムエンジニアはコミュ力が非常に重要。
システムエンジニアの仕事は企業から受注する案件がほとんどです。
所謂BtoBで、アレして欲しい、コレして欲しいと要望がわんさか来るのです。
これって結構嬉しいんです。
自分の仕事を求めて困っている人が目の前に居て、その人をどうやって助けようか考えることは単純に楽しいです。
更に上流のシステムエンジニアはお客様課題の解決策を考えるだけでなく、解決策を実現するためにどうやってプログラマーの方たちに仕事をして貰うかを考えていきます。
正確には部下ではないのですが、顧客にはこんなシステムでいいですよね?と確認を取りながら、部下(又は外注の業者)にこんなシステムを作りたいからこうやって作ってください。とお願いをします。
お客様も部下も、相談相手は自分なんです。
沢山の人から色々な形で求められる。それがシステムエンジニアです。
システムエンジニアは1から10を作る仕事

システムエンジニアってかっこいいよね~
ものづくりってゼロからイチを作るイメージだな!
ゼロからイチを作ることは多くの場合間違いです。
何故ならシステムエンジニアの仕事はBtoB案件が多いから。
お客様は既にビジネスを確立していて、今はこの仕事は手作業でやってるから時間とお金がかかっているから、ITで効率化してもっと儲てたい!みたいに1から10を作る仕事が多いです。
日本ではまだまだITを使って全く新しいことをしてみよう!という会社は多くなく、意識調査で4社に1社(25%)くらい。
1から10を作るといっても、たくさんの方法があり、お金をかけて最高の効率を求めるのか、予算が限られているならどこに注力するのか。
様々なバリエーションに対応するにはシステムエンジニアとしての素養が求められます。
でもシステムエンジニアの能力はそれだけではいけないんです。
効率化の主役はお客様の業務。
つまりお客様の業務をどこまで深く理解出来るかがシステムエンジニアの腕の見せ所なんです。
ここを無視して技術だけ追いかけるならシステムエンジニアである必要はありません。
つまりシステムエンジニアはシステムを開発する仕事とお客様の業務を理解する仕事の2足の草鞋状態。
「理解して」「作る」だから他の企業より成長出来る。
ここがシステムエンジニアのかっこいいところだと思います。
0から1を作りたいシステムエンジニアは転職する

じゃあゼロからイチを作るかっこいいシステムエンジニアはどこにいるの??
多くの場合かっこいいシステムエンジニアは、システムエンジニアではなくなります。
システムエンジニアってかなり仕事の全般的なスキルが身に付きます。
【身に着けられる能力】
- 顧客折衝能力
- 全般的なIT技術の素養
- プロジェクト(納期・タスク・人員)管理能力
これを身に着けるとどうなるのか。
例えば、「どらえもんタケコプター作って~」なんてお客様に対してもこんな対応が出来るようになるのです…
いいですよ。
要件としては頭部に装着可能な着脱式飛行装置で、滞空時間は…~~でいいですね。
納期40年で400兆円になります。
【社内で】
ハードはA社、ソフトはB社にこんなスキルセットを持っている人を100万人用意してもらおう。
見たいな感じになります。(イメージです)
こんな風に依頼されるものがユニークであれば面白いのですが、実際はお堅い仕事の業務効率系が多いので、実力が付いてくるうちに自分で作りたいものやサービスが頭の中に沸いてきたりする人も多いです。
なので、スキルが充分に備わっていてかつやりたいことがある人は転職する傾向にあります。
7年目から10年目くらいが脂が乗って特に価値が高まっている時期ですね。
そのように「キャリアアップ」する人たちにとってシステムエンジニアはやってよかった経験であることは間違いないです。
【システムエンジニアを経験すべき理由】
- チームリーダーとしてお客様の要望を引き出す技術が身に着く
- システム開発を何周も回すことで必要なスキルの全容が見えてくる
- システム開発中盤で発覚する課題に対して採算と要望の中間で落とす経験が得られる
これはどこに転職しようが必ず生きてきます。
そういう人たちはシステムエンジニアだろうとなかろうとかっこいいです。
結論:イケてるシステムエンジニアはかっこいい
どうでしょうか。
システムエンジニアはかっこいいと思いましたか?
あえてこの記事ではシステムエンジニアのかっこいいという幻想を打ち砕かせてもらいました。
システムエンジニアは魔法使いでもなければ、スーパーマンでもありません。
ゼロからイチを作るような夢のある話ばかりではないんですね。
ただし、どの仕事も卓越した人はスマートでかっこいいですよね。
上でも述べたように、システムエンジニアは求められる仕事です。
急な問いかけにサラッと答える。そんなかっこつけられる場面は腐るほどあります。
正しく準備を積み重ねてきた人にとってはまさにかっこつける絶好の仕事といえますね。
私の考える「システムエンジニアはかっこいい?」
その答えはNOです。
正確にはイケてるシステムエンジニアがかっこいいのです。
私はこの記事の中に、システムエンジニアへの幻想を否定しつつも仕事のやりがいやこだわりをちりばめています。
もし、この記事を見てもっとシステムエンジニアについて知りたいと思われた方はシステムエンジニアがむいているとおもいます。
こちらはそんな方に見て欲しい記事です。
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